高崎をとにかく元気にする男

高崎の中でもひときわ元気なオーラを放っている男が居た。トレーナーという肩書きで活動していて、それでいて、街づくり系のイベントによく顔を出している、吉田大祐という男だ。「街づくり」と「トレーナー」という仕事がどう繋がってくるのか。ただの営業活動で顔を出しているだけなのか。とにかく元気そうなこの男は、この街の中で何をしようとしているのか。率直な疑問をぶつけてみた。

吉田 大祐(よしだだいすけ・34歳)

いつ移住してこられたんですか?ragbi

5年前ですね。それまではずっと東京に居ました。大学3年生の時にテレビ番組を見て、トレーナーになりたい!って思ってしまい、大学4年の時にダブルスクールでスポーツトレーナーの専門学校に行って、専門を卒業してからスポーツトレーナーの道に進みました。鬼のようなコーチの元、毎日辞めたいと思うような下積みの時期を経て、縁あって仕事で東京から高崎に通う事になりました。そこで出会った人に誘われて、高崎に来ちゃいました。

来ちゃいましたって、仕事とかどうしたんですか?家とかは?

高崎市内にある高校のラグビー部のトレーナーとして東京から通勤してたんですが、そこでコーチをしていた人がMWS日高という福祉関係の会社の人で、その人に「うちに来ちゃいなよ!」って言われて、来ちゃいました。僕がその人とお酒を飲んだ時に、「一旗あげたいんです!」って話をしたんですよね、確か。そしたらその人がその想いを応援してくれて、その想いを承知の上で誘ってくれたので、すぐに決めました。仕事も家も用意してくれてて、何から何までサポートしてくれました。

移住を決めるにあたって不安はなかったですか?

yoshida1正直、不安は全くありませんでしたね。僕の場合移住するまでに、家も、仕事も、そして人間関係にも恵まれたので、それらがあれば、特に怖いものはないかなと。その頃はまだ結婚もしてなかったですし。

実際に引っ越してきてから、どんな生活を送ってたんですか?

MWS日高という会社では、5年間お世話になりました。MWS日高では、デイトレセンターの立ち上げに2施設関わらせてもらい、たくさんチャレンジもさせてもらいましたね。失敗もたくさんさせてもらえた気がします。それでも、常に応援してくれる上司や、いつも温かく接してくれる職場の人たちや地域の人たちに恵まれて、良い経験を積ませてもらいました。適度な田舎感も僕にはぴったりでしたね。買い物にも困らないし、ちょっと車で走れば自然もありますし。

今は吉田さんは独立されてスポーツトレーナーをやられているんですよね?

はい。NPO法人ソーシャルグッドという法人を2016年3月に立ち上げて、シニア・キッズ・障がい者向けに運動指導を行っております。

yoshida今年起業されたんですね。起業するにあたって不安な事とかなかったですか?

不安はやっぱりありましたね。NPOを立ち上げた頃は、結婚して子供もまだお腹に居る頃でしたので。ただ、嫁さんも「自分の好きな事をやったらいいんじゃない?」と言ってくれて、職場の仲間も起業を応援してくれたので、不安はありましたが、それ以上に周りの応援してくれる人に支えられていた事が大きかったと思います。それまで、街づくりイベントや創業支援系のイベントにもちょくちょく参加していたので、そこで知り合った高崎の人たちにも事業の立ち上げに当たってたくさん支援してもらいました。

ここまでお聞きしていると、移住されてから割と順風満帆に過ごされてきたように聞こえますが、困った事とか落ち込んだ事とかなかったですか?

んんん。あったかもしれませんが、覚えてないんですよね(笑)

脳ミソが筋肉で出来てるってことでよろしいですか?

yoshida2それは否定できません(笑)でも、僕本当に人に恵まれてて、いつも支えてくれて応援してくれる人たちが周りに居るんですよね。その人たちのお陰で、苦労も大して感じる事なくここまで来れたんだと思います。感謝ですね。

吉田さんから見る高崎の人たちってどんな印象ですか?

面倒見が良くて、何でも受け入れてくれて、すぐ応援してくれる。おせっかいな人が多いですかね(笑)

確かに、それは僕も感じます。吉田さんはこれから高崎で生活していく上で、どんなビジョンを見てるんですか?

トレーナーをもっと増やしたいですね。今の時代って、トレーナーってほとんどジムの中にいるんですよね。ずっとジムでは働けないから、ジムを辞めたらトレーナーの道を諦めちゃう。でもトレーナーって、もっと地域社会に出ていくべきだと思うんです。トレーナーっていう仕事は、その人が元気で健康で、その人らしく生きていくために、その人の生活に寄り添ってサポートする仕事だと思うんです。自分もそう在りたいなぁと思いますし、そういうトレーナーをもっと増やしたいなぁと思います。元気な人と接すると、元気になれるじゃないですか。そんな連鎖を社会の中で作りだせたらいいなぁと思います。

やっぱり吉田さんもおせっかいなんですね(笑)

そうなんでしょうね(笑)だからおせっかいな人たちが集まるのかな。

インタビューの最後に、何か残しておきたい事はありますか?

そうですね。東京にほどよい距離感に住みたい方には、高崎はおすすめです!

そういうPRじみた事は求めてないので、却下です(笑)

はい!お疲れ様でした!(笑)

振り返れば、人に支えてもらった。たくさん応援してもらった。そんな事を何度も口にする吉田さんは、僕から見れば、吉田さんも周りに対して、それをしてきた人であり、今もそれをし続けている人だ。だから周りに類友が集まるんだなと思った。この男から派生する元気の連鎖がどこまで広がっていくのか、今後の吉田大祐の動きから目が離せない。

About the author

アイ・ウィッシュ(株)代表。一般社団法人群馬県介護福祉士会会長。地元への恩返しを目的に会社を設立。高齢者福祉を切り口に地域を繋げていく活動や事業を展開。講演、研修講師として全国を飛びまわる。また、学生や企業に向けての福祉の魅力や、人財育成の活動も行う。現在、高崎青年会議所広域政策実践委員会副委員長として、高崎の魅力を伝えている。

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